ヤマムギ

growing hard days.

*

IAMアクセス許可の境界でIAMロールの権限を制御する

   

IAMユーザー自身の権限はIAMポリシーで制御できますが、IAMユーザーにIAMロールを作成する権限を自由に許可することで、そのIAMユーザー自身以上の権限が許可されたIAMロールが作成され、EC2やLambdaに設定されることで、IAMユーザーは自身以上の権限でAWSの操作が行えます。

IAMアクセス許可の境界を使用することで、IAMユーザーは指定された権限範囲を超えるロールの作成ができなくなります。

ユーザーガイドIAM エンティティのアクセス許可の境界を参考に検証をしました。
こちらのユーザーガイドではIAMユーザーの管理を移譲されたIAMユーザーのシナリオですが、IAMロールを作成する開発者に置き換えて検証してみました。

まずIAMユーザーにアタッチするIAMポリシーの例です。

ポリシー名: DelegatedRoleBoundary

LambdaRoleBoundariesというポリシーがアクセス境界に設定されていないと、CreateRoleなどは行えないよう、”iam:PermissionsBoundary”をConditionsで設定しています。

アクセス境界に設定するIAMポリシーの例です。

ポリシー名: LambdaRoleBoundaries

こちらはシンプルにCloudWatch Logs、S3、DynamoDBに対してのフルアクセス権限が設定されています。

対象IAMユーザーです。
DelegatedRoleBoundaryポリシーがアタッチされています。
必要に応じて、EC2やLambdaなど開発に必要なサービス、リソースへのアクションを許可するものとします。

このユーザーがIAMロールを作成しようとして、LambdaRoleBoundariesポリシーをアクセス境界に設定しなかった場合は、以下の権限エラーで作成ができません。

User: arn:aws:iam::123456789012:user/BoundaryRoleTest is not authorized to perform: iam:CreateRole on resource: arn:aws:iam::123456789012:role/TestRole

LambdaRoleBoundariesポリシーをアクセス境界に設定することでIAMロールが作成できます。
もしもIAMロールにAdministratorAccessポリシーをアタッチしても、アクセス境界ポリシーでCloudWatch Logs, S3, DynamoDBしか操作が許可されていませんので、安全です。


最後までお読みいただきましてありがとうございました!

「AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版」という本を書きました。

「AWS認定資格試験テキスト AWS認定クラウドプラクティショナー 改訂第3版」という本を書きました。

「ポケットスタディ AWS認定 デベロッパーアソシエイト [DVA-C02対応] 」という本を書きました。

「要点整理から攻略するAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト」という本を書きました。

「AWSではじめるLinux入門ガイド」という本を書きました。

 - AWS ,

ad

ad

  関連記事

Projectタグを強制するSCPでアクションやリソースを限定しないとき成り立つのか

ふと疑問に思ったので試しました。 予想は、拒否されてしまう、です。 [crayo …

Amazon Linux 2023、T4Gインスタンス、PHP8にWordPressを移行しました

ブログをAmazon Linux 2からAmazon Linux 2023に移行 …

Cloud9初回アクセス時にCodeCommitのリポジトリを自動でクローンする

CloudFormationからCloud9環境を作成する際に、Reposito …

AWS Organizationsでタグポリシーを設定しようとしました

Organizationsで[タグポリシーを有効にする]ボタンを押下しました。 …

EC2スケジュールリザーブドインスタンスって終わりましたん?

ユーザーガイドのScheduled Reserved Instancesを見ると …

AWS EC2でAMI(Amazon Machine Image)を作成しておく

前回まででひとまずRedmineを構築するところまで出来たので、念のためスナップ …

[事前準備] JAWS-UG 関西IoT専門支部「マクニカkibo + AWS IoTハンズオン」

来る12/19(土)の JAWS-UG 関西IoT専門支部第一回勉強会「マクニカ …

EC2インスタンスプロファイルによってAssumeRoleされた認証情報の有効期限は短くできるのでしょうか

「EC2インスタンスプロファイルによってAssumeRoleされた認証情報の有効 …

CloudTrailのログファイルの整合性検証をAWS CLIで実行しました

CloudTrailのログファイルの検証を「有効」にしました。 上記のようなCl …

AWSアカウントの解約

アカウント作成メニュー確認のために作成したAWSアカウントを解約しました。 使っ …