AWS KMSのキーポリシーとアイデンティティベースポリシー
AWS KMSのCMKを作成する際に、管理者とキーユーザーを選択することで、以下のようなキーポリシーが生成されます。
以下は管理者にOrganizationAccountAccessRole、キーユーザーにuser1を指定した例です。
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{ "Id": "key-consolepolicy-3", "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Sid": "Enable IAM User Permissions", "Effect": "Allow", "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:root" }, "Action": "kms:*", "Resource": "*" }, { "Sid": "Allow access for Key Administrators", "Effect": "Allow", "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:role/OrganizationAccountAccessRole" }, "Action": [ "kms:Create*", "kms:Describe*", "kms:Enable*", "kms:List*", "kms:Put*", "kms:Update*", "kms:Revoke*", "kms:Disable*", "kms:Get*", "kms:Delete*", "kms:TagResource", "kms:UntagResource", "kms:ScheduleKeyDeletion", "kms:CancelKeyDeletion", "kms:ReplicateKey", "kms:UpdatePrimaryRegion" ], "Resource": "*" }, { "Sid": "Allow use of the key", "Effect": "Allow", "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:user/user1" }, "Action": [ "kms:Encrypt", "kms:Decrypt", "kms:ReEncrypt*", "kms:GenerateDataKey*", "kms:DescribeKey" ], "Resource": "*" }, { "Sid": "Allow attachment of persistent resources", "Effect": "Allow", "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:user/user1" }, "Action": [ "kms:CreateGrant", "kms:ListGrants", "kms:RevokeGrant" ], "Resource": "*", "Condition": { "Bool": { "kms:GrantIsForAWSResource": "true" } } } ] } |
これでIAMユーザーのuser1は、IAMポリシーで許可をしなくてもこのCMKに対しての基本操作は許可されます。
例えばgenerate-data-keyを実行すると、データキーが生成されます。
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$ aws kms generate-data-key \ --key-id mrk-1234567890123abcdefghsd \ --key-spec AES_256 { "CiphertextBlob": "AQIDAHj2R4mtaSrV3i4Yti1b1+CH7K+dDHdozvgyqIGbHQolLAEknPs6sjrMjPaSe0zpTN59AAAAfjB8BgkqhkiG9w0BBwagbzBtAgEAMGgGCSqGSIb3DQEHATAeBglghkgBZQMEAS4wEQQMTvnhmj6vG0/UHHY4AgEQgDvG5Yfoyt+NwnEO3BKpGbwModiOugQS10iWr8Vdpa/NM024pRAu8gNwr7MolqfYcYJTUqVnMXLQDEJKkQ==", "Plaintext": "R6HU1W8txBVAfQbi61fbZwcsw2D5EIjgACM8lRJc7kk=", "KeyId": "arn:aws:kms:ap-northeast-1:123456789012:key/mrk-1234567890123abcdefghsd" } |
新規でIAMユーザーuser2を作成して、インラインポリシーで以下を設定したとします。
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{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Action": [ "kms:Encrypt", "kms:Decrypt", "kms:ReEncrypt*", "kms:GenerateDataKey*", "kms:DescribeKey" ], "Resource": "arn:aws:kms:ap-northeast-1:123456789012:key/mrk-1234567890123abcdefghsd" } ] } |
user2も同様にkms:GenerateDataKeyなどの操作が許可されます。
これはCMK作成時にキーポリシーに以下のポリシーが含まれているためです。
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{ "Sid": "Enable IAM User Permissions", "Effect": "Allow", "Principal": { "AWS": "arn:aws:iam::123456789012:root" }, "Action": "kms:*", "Resource": "*" } |
キーポリシーからこのステートメントを削除すると、user2の操作は暗黙的に拒否されます。
CMKは同じアカウントだからアイデンティティベースのポリシーだけで使えるというわけではなく、キーポリシーにそのアカウントがデフォルトで許可されているからなのですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
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開発ベンダー5年、ユーザ企業システム部門通算9年、ITインストラクター5年目でプロトタイプビルダーもやりだしたSoftware Engineerです。
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