WordPressのwp-login.php , xmlrpc.phpへのアクセスをAWS WAFで接続元IPアドレスを制限する
2017/08/13
AWS CloudWatch LogsエージェントでAmazon EC2上のNginxのaccess.log , error.log , php-fpm error.log , Linuxのmessages , secureログを収集するという記事でブログサイトのアクセスログを確認した結果、wp-login.php , xmlrpc.phpへのアクセスが結構ありましたので、自IPアドレス以外からのアクセスを禁止しようと思いました。
目次
WAF以外の方法の検討
VPC ネットワークACL
そもそも不審なアクセスをしてくるIPアドレスをブラックリスト登録しようか、と思いましたが、上限が20なので管理が大変そうなのでやめました。
NginxのConfigでAllow,Deny登録
CloudFront経由なのとSSHで入って設定を頻繁に変えるのも面倒なのでやめました。
WAFの設定
AWS WAFをマネジメントコンソールで開いてWeb ACLを新規作成します。
Web ACL NameとCloudWatch metric nameは任意で設定します。
リージョンはCloudFrontに設定するのでGlobalにしました。
自分のIPアドレスだけを許可したいのでIP match conditionを設定します。
Nameは任意です。
Address には例えば「111.111.111.111/32」のように設定して[Add IP address or range]をクリックして下部のconditionに設定されたら[Create]をクリックして作成します。
次に該当するURIを指定するので、String match conditionsを設定してます。
Nameは任意です。
* Path of the request to filter on : URI
* Match type : Contains
* Transformation : None
* Value to match : wp-login
[Add filter]をクリックします。
同じように xmlrpc.php についても設定します。
※wp-adminについてはadmin-ajax.phpが必要でしたので制限するのをやめました。
次にルールを作成します。
Name , CloudWatch metric nameは任意です。
Rule Typeは Regular ruleにしました。
conditionsを追加していきます。
IPアドレスは自分のIPアドレスなので 「does not」にします。
このIPアドレス以外の時に、です。
URIパスは 「does」にしてます。
このパスにアクセスしようとしたら、です。
※このままルールをアクションに設定をしようとしたらなぜか出来なかったので、デフォルトのアクションを「Allow all requests that don’t match any rules」に設定してとりあえず作りました。
作った後に[Web ACLs] – [Rules]で先ほど作ったルールとアクションを「Block requests」にして設定しました。
WAFのWeb ACLを作成するときにCloudFrontの設定をついでにしていましたが、他のサイトにも共通の設定としたいので、他のサイトのCloudFrontへも設定します。
確認
CloudFrontのstatusが Deployed になったら設定完了です。
スマートフォンでWiFiを切って、サイトに普通にアクセス出来ることを確認します。
次にURLに 「/ep-login.php」や「/wp-admin/」でアクセスしてみます。
Blockされました。
CloudWatchダッシュボードにメトリクスからグラフを作ってみてみます。
オレンジが普通のアクセスで、青色がブロックされたアクセスです。
それなりに外部からアクセスされようとしているのが分かりました。
グローバルIPアドレスについて
自宅のIPアドレスは固定IPにはしてませんので、変更する可能性があります。
そのときはWAFのコンディションを変更するだけで対応出来ます。
料金について
2017年8月12日現在
- Web ACL一つあたり $5/月
- ルール一つあたり $1/月
- 100万リクエストあたり $0.6
なので個人でやるには少しコストがかかるイメージがありますが、他の同等のサービスと比べると安価ではないかと思います。
また、余計な不正アクセスのためにスペックをあげるくらいであれば、こちらの方が安価でかつセキュリティレベルもあがるのでメリットは大きいのでは、と思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
「AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版」という本を書きました。
「AWS認定資格試験テキスト AWS認定クラウドプラクティショナー 改訂第3版」という本を書きました。
「ポケットスタディ AWS認定 デベロッパーアソシエイト [DVA-C02対応] 」という本を書きました。
「要点整理から攻略するAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト」という本を書きました。
「AWSではじめるLinux入門ガイド」という本を書きました。
開発ベンダー5年、ユーザ企業システム部門通算9年、ITインストラクター5年目でプロトタイプビルダーもやりだしたSoftware Engineerです。
質問はコメントかSNSなどからお気軽にどうぞ。
出来る限りなるべく答えます。
このブログの内容/発言の一切は個人の見解であり、所属する組織とは関係ありません。
このブログは経験したことなどの共有を目的としており、手順や結果などを保証するものではありません。
ご参考にされる際は、読者様自身のご判断にてご対応をお願いいたします。
また、勉強会やイベントのレポートは自分が気になったことをメモしたり、聞いて思ったことを書いていますので、登壇者の意見や発表内容ではありません。
ad
ad
関連記事
-
AWS DeepLensセットアップの儀
AWS DeepLensのセットアップを開始します。 AWS DeepLensを …
-
特定AWSアカウント特定リージョンのSNSトピックを削除するLambda(Python)
やりたいこと 特定アカウント内特定リージョン内のSNSトピックを全部削除したいで …
-
JAWS-UG Osaka 第15回勉強会 AWS Summit Tokyo 2016 アップデート追っかけ会
「JAWS-UG Osaka 第15回勉強会 AWS Summit Tokyo …
-
Elastic BeanstalkでflaskアプリケーションデプロイのチュートリアルをCloud9で
Elastic Beanstalk への flask アプリケーションのデプロイ …
-
iPad ProのWorking CopyでAWS CodeCommitのリポジトリを使う
iPad Proを導入しましたので、原稿執筆や校正でフル活用しようと思いまして。 …
-
Microsoft TeamsのOutgoing Webhooksを使ってAWS Lambda(Python), Amazon API Gatewayとbot
Microsoft Teamsの検証その2、Slackで実装しているbotも対応 …
-
Amazon Pinpoint Workshopの1(Eメール)
Amazon Pinpoint Workshop ここ数年、AWS re:Inv …
-
Amazon LinuxにRedmine 環境構築(エラーと対応をそのまま記載版)
Amazon Linuxにgit + Redmineの環境を構築してみます。 自 …
-
EC2:RunInstances APIにリクエストしてEC2インスタンスを起動(署名バージョン4、Postman)
AWSのAPIリクエストってHTTPでもよかったですよね?って思って、確認のため …
-
Well-Architected Tool レンズヴァージョンアップ
当ブログのWell-Architectedレビューを久しぶりにやろうと思い、We …