Cybozu Circus Fukuokaで「なぜ御社のDXは進まない?!DXを阻む壁を突破する方法。」を見ました。
サイボウズ営業本部営業戦略部の木地谷さんと船井総合研究所DX支援本部DX推進室の神徳さんが対談形式のディスカッションで、企業のデジタル化を阻む壁を突破する方法を導き出されるセッションでした。
目次
なぜDXが重要なのか
DXは「ITの浸透が人簿との生活をあらゆる面でより良い方向へ変化させる」こと。
日本の場合は少子高齢化で労働力不足が今後進む。
1人あたりの業務負担量は増えていく背景がある。
船井総合研究所では、業務効率化(デジタル化)、新しい価値の創造(顧客体験向上)、業績向上(人時生産性向上 売上総利益/総労働時間)の3つのポイントとして定義づけている。
今はVUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)時代と呼ばれ変化がおこりやすい。
変化に対応していける状態になっておくことが必要。
組織体制やシステムも変化に対応できる柔軟性があるかどうか。
変化に対応するためには数値で見える化をして、リアルタイムな意思決定が求められる。
変化の影響があってはじめてデータを収集していては遅いですね。
もちろん収集していなかったデータは仕方ないかもしれませんが、会社のどこかにあるデータはデータパイプライン、データレイクで見たいときには見えるようにしておかないとですね。
DXの現在地、なぜDXは進まないか
間違いその1: いきなりデジタルツールを導入する。
自社の課題と他社の課題を同じように考えてしまい導入だけで解決しようとする。
なので課題認識と課題抽出が必要。
間違いその2: システムはなんでもできると思っている。
システムや技術の特徴を正しく知って、組織や関係者の準備が必要。
システムや技術は魔法ではない。
そういえば私は昔情シス時代に魔法使いって呼ばれてました。
間違いその3: システム導入をコストとしか考えない。
コストベースで導入を決定するのは浅はかですね。
必要な業務やサービスがあってそれを実現するのがシステムなので、そのためのコストとして適しているかを判断するべき。
シンプルに価値から目を背けてコスト比較表とかを用意して導入するのは違う。
あと、kintone導入時にもよくある話なのかもしれませんが、月額人数分でコストとしか考えないのも意味がないですね。
使う人の人時生産性が月額分の何倍も普通に考えれば上がるでしょうし、その効果がないのなら、そもそも導入する必要がないということ。
また必要ない人にまでアカウントを作る必要もない。
取り組み事例
葬儀社で1施行1担当者だったのでシフトも機能しないし属人化も進んでいたので分業化した。
情報はすべて紙資料で管理していたので分業化が進まなかった。
情報をkintoneにすることで分業化ができた。
これはツールありきではないわかりやすい例ですね。
組織体制や業務のやり方そのものを分業化に変えた。
そうすることで課題を解決できる。
分業化のために情報を共有しないといけないからkintoneを導入した。
課題を抽出して認識して、課題解決には何が必要なのか。
業務担当者すべてが課題に向き合うことがDXだと考えてます。
「無理」「今までどおり」「変化しないのが無難」このような考え方がDXを止める。
事業者側の課題が解決されて無駄がなくなると、お客様への価値提供につながるんですよね。
この葬儀社では打ち合わせ日数、施行までの期間も短縮されたので、お客様への価値にもなっています。
担当者がいなくても誰に聞いてもすぐに答えられるのも頼もしいですね。
他の事例でも業務負荷を下げるだけではなく、スピードが向上することで、お客様体験の向上による新規案件の増加といった価値が創造されていました。
DXを阻む壁を突破するためにできることは
(1) デジタル戦略を経営のど真ん中に
DXジャーニーマップを作成。
デジタルシフトのための設計図。
KGI、プロセス、KPI、対応するツール、顧客体験など。
(2) 熱狂的なファンになってもらうための戦略
(3) 社員が取り組む意味、メリットを考える
(4) 経営者直下のチームを設立する
(5) スモールスタートではじめる
もちろんスモールで終わらせずに課題は持ち続けてやり続ける。
(6) 個人がデジタルシフトする
なんでもかんでも電話、なんでもかんでも口頭、そういう人に情報の共有を目的としてデジタルシフトしてもらう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
「AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版」という本を書きました。
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