AWS Lambda(Python3.7)でPandocを実行する際にCSSもLayerから読み込む
目次
Pandocで必要そうなオプションを確認しておく
先日の「AWS Lambda(Python3.7)でPandocを実行する」でLambda Python3.7を実行環境として、Layerから呼び出したPandocを実行して、マークダウンからEPUBへの単純な変換は確認できました。
電子書籍を本格的に作成するためには、Pandocの他のオプションもデザインも必須になります。
他のコンテンツとしては、マークダウンだけでなくCSSとtitle.txt、画像も必要です。
Pandocの各オプションが正常に動作するかを確認しておきたいと思います。
構成
構成は上記の構成で、変換元のマークダウンファイル、画像、title.txtなどの更新対象のコンテンツはS3バケットへアップロードします。
pandoc実行ファイルは前述の通り、Lambda Layersへ。
そして、CSSもLayersから読み込みました。
マークダウンの各オプションやCSSはこちらの「Markdown + Pandoc でお手軽に電子書籍を書く」を参考にさせていただきました。
ものすごくわかりやすかったです!
ありがとうございます!!
CSS on Lambda Layers
LambdaのLayersのメニューで新規作成して、cssをzipで圧縮したファイルをアップロードしました。
ファイル構成は、css/style.css にしました。
style.css
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 |
h1 { border-left: 8px ridge #000000; border-bottom: 4px ridge #000000; padding-left: 1px; } h2 { border-left: 6px solid #000000; padding-left: 1px; } h3 { border-left: 6px double #000000; padding-left: 1px; } img { width: 500px; } table { border-collapse: collapse; border: solid 2px black; } table th{ border: solid 1px black; } table td { border: solid 1px black; } |
参考にさせていただいたサンプルに、見出しのpaddingと画像サイズの指定を追加しました。
テストしたLambdaのコード
ランタイムはPython 3.7です。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 |
import subprocess, boto3, os def lambda_handler(event, context): s3 = boto3.client('s3') list=s3.list_objects( Bucket='bucket', Prefix='input/' )['Contents'] for obj in list: if obj['Size'] > 0: print(obj['Key']) s3.download_file( 'bucket', obj['Key'], '/tmp/' + obj['Key'].replace('input/', '') ) args = [ '/opt/bin/pandoc', '-f', 'markdown', '-t', 'epub3', '/tmp/input.md', '/tmp/title.txt', '-o', '/tmp/output.epub', '--css', '/opt/css/style.css', '--toc', '--toc-depth=2' ] response = subprocess.check_output(args) s3.upload_file( '/tmp/output.epub', 'bucket', 'output/output.epub' ) |
S3 の input/ プレフィックスのオブジェクトをすべて Lambda の /tmp/ ディレクトリにダウンロードしてます。
ダウンロードが終わると、lambdaのローカルは次の構成になっています。
tmp
|-input.md
|-title.txt
|-lambda-layers.png
opt
|-bin/pandoc
|-css/style.css
argsがコマンドと引数です。
コマンド形式にすると、下記です。
1 2 3 4 5 6 |
/opt/bin/pandoc -f markdown -t epub3 \ /tmp/input.md /tmp/title.txt \ -o /tmp/output.epub \ --css /opt/css/style.css \ --toc --toc-depth=2 |
実行することにより、output.epubが生成されるので、それをS3にアップロードしています。
input.md
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 |
# Sample ## Module1 test  列1|列2 :--|:-- 値1|値2 |
タイトル、画像の挿入、スタイルの適用、問題なく実行されました。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
「AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版」という本を書きました。

「AWS認定資格試験テキスト AWS認定クラウドプラクティショナー 改訂第3版」という本を書きました。

「ポケットスタディ AWS認定 デベロッパーアソシエイト [DVA-C02対応] 」という本を書きました。

「要点整理から攻略するAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト」という本を書きました。

「AWSではじめるLinux入門ガイド」という本を書きました。


開発ベンダー5年、ユーザ企業システム部門通算9年、ITインストラクター5年目でプロトタイプビルダーもやりだしたSoftware Engineerです。
質問はコメントかSNSなどからお気軽にどうぞ。
出来る限りなるべく答えます。
このブログの内容/発言の一切は個人の見解であり、所属する組織とは関係ありません。
このブログは経験したことなどの共有を目的としており、手順や結果などを保証するものではありません。
ご参考にされる際は、読者様自身のご判断にてご対応をお願いいたします。
また、勉強会やイベントのレポートは自分が気になったことをメモしたり、聞いて思ったことを書いていますので、登壇者の意見や発表内容ではありません。
ad
ad
関連記事
-
-
Amazon Becrock Nova Pro, Liteを校正目的で比較モードを試しました
書籍執筆の誤字脱字チェックと校正をしてもらうためにNovaを検討しています。 N …
-
-
S3 過去のオブジェクトバージョンをコピーしてロールバックしました
バージョニングを有効にしているS3バケットで、オブジェクトを以前のバージョンに戻 …
-
-
Selenium, Headless ChromeとAWS Lambdaで夜な夜なスクレイピング
このようなアーキテクチャで、Alexaスキルの開発を進めていまして、元となる情報 …
-
-
boto3(Python SDK) s3 get_object でバイト範囲を指定する
S3のGetObjectアクションでバイト範囲を指定することができます。 それに …
-
-
AWS Secrets Manager交代ユーザーローテーション
AWS Secrets Managerの交代ユーザーローテーションを確認してみま …
-
-
EC2 Instance Connect エンドポイントの作成
このブログのSystems Managerは機能としてセッションマネージャーしか …
-
-
EC2とRDSのMySQLを他のAWSアカウントへ移設する
他のAWSアカウントへシステムごと移設した場合の手順です。 構成はEC2とRDS …
-
-
Route 53で不要なドメインを削除
勢いで作ったけど結局使うのをやめたドメインがあります。 要らないので削除しました …
-
-
AWSエンコードされたエラーメッセージをデコードするコマンドのメモ
Stdout: couldn’t create ENI: Unaut …
-
-
Amazon VPCでIPv6を使用する
VPCのIPv6を設定してみました。 設定 [Amazon 提供の IPv6 C …